「村正試作1号」製作記
… by K.I.
これまでのまとめ編〜X
オーディオ・リプラス:SBT−4SZ(電源タップ) / CPP−2SZ(コンセントプレート)、
クライオ処理・電源ブレーカー、
WATTGATE:330(プラグ) / 350(インレット) / 381(壁差込用ソケット)
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最近、この連載記事は少し、鼻につくようになってきました。自分で書いておきながら。
なぜかというと、村正の自慢話がやたらと増えてきたからです。いくら私が「村正はKEFやB&WやJBLよりも(私の主観によると)いいのだ」と言ってみても、実際の音が活字では伝わらない以上、自分の主観丸出しで正直に自慢するしか、伝える方法がありません。
私がこの連載を始めた目的は、序文で述べたように、『スピーカー自作の意味』や私にとってのオーディオを、初心者という立場で主観的に問い直してみよう、と思ったからです。面白そうだったので。(もっとも、管理人さんのお勧めが直接のきっかけになったのですが)
ただ、連載の途中で、村正は真正・村正になってしまい、「自作だから、たいしたことありません」と謙遜しては嘘になってしまうレベルに達してしまったんです。謙遜ばかりしていたら、自作スピーカーの可能性について、誤解されかねない。
これは、全く予想していなかったことでした。それまでは、いくら強がってみても、本音ではやはりメーカーの優れた作品にはかなわない、と感じるのが普通でしたけど、最近になって客観的に評価した場合の村正の実力が上がった以上、『自作スピーカーに関する雑記』だけでなく、もっと広く『オーディオ』の世界を初心者の視点で捉えることも面白いかな、と思っています。第一、わたしは『自作絶対主義者』ではありません。村正の絶対的な弱点は、工作精度だと知っているからです。
また、体験を積むなかで見方や考え方が変わることもあるでしょうから。
そこで、今回取り上げるパーツ。
いまでこそ、CDを聴くとき、村正の激しくはなくてもフッと身に迫るような浸透圧の高い音圧を抑えるため、必要以上にボリウムを上げないよう気をつけている(どちらかというとかなり音量は絞っていると思います。)わたしですけど、以前は音のエネルギーを上げたくて仕方ありませんでした。なんとなく、演奏に芯の力が感じられないような気がしたからです。この場合の力というのは、単純なパワーアンプの出力の高さ、とは違います。フルートを吹いている演奏を小さめの音量で聴いても、演奏の力、演奏者の気迫は、伝わって欲しい、と思うのです。そういう意味での力が、足りないのではないか。そう感じていました。
でも、そこで単純にパワーアンプを加えるという選択は、間違いだという気がしました。パワーアンプというのはわたしにとっては言ってみれば最終兵器のようなもので、使わずに済むなら使わないに越したことはないのではないか。パワーアンプの力は文字通りの『強引な力』であって、それは演奏から伝わるべきエネルギーとは質が違うのではないか。TERAと自作スピーカーを使う際、安易にパワーアンプに頼るのは順序として間違いではないのか。
それが、初心者を自認するわたしの“勘”であり、“感”でした。もちろん、自信はありました。それは、アートクルーに通うなかでY氏やM氏の策にはまりつつ、山本さんや松岡さんの話しに耳を傾けつつ培った“勘”と“感”だったからです。アートクルーの音は、音量を絞って聴いても、“生きている”からです。
あるいは、日本一ユニークな小さな巨人:プリメイン・アンプ、TERAに惚れた私の意地だったのかも知れません。
そこで私は自分の勘に従うことにしました。「TERAをプリアンプにした場合、どんなパワーアンプを足せばもっと音に力が出るでしょうか?」という質問は自分の中でタブーにしたのでした。他の基本的な部分でまだ手をつけていないところ、最も知らないところからやってみよう。
それが、いわゆる『電源まわり』でした。
正直に告白すると、それまで私が抱いていた電源に関するイメージは、一部のマニアックなしかも金銭的に余裕のある方々が手を出すもの、でした。特に、雑誌で見る電源ケーブル。なぜ、あんなに高いのか。そう思ってました。なぜなら、あくまでそうしたパーツは『贅沢品』で自分のような貧乏人に用はない、と考えていたからです。
でも幸いなことに、S/Aラボのハイエンドホース3.5という、価格の割には質がいいケーブルを薦めてもらい、使っていたおかげで、当初の先入観はかなり薄れていました。「」
壁のコンセントはすでにオーディオ用のものに交換していました。気になっていたのは、電源タップ。でもちょっと予算が・・・。そこで、まずリプラスのCPP−2SZを。
というつもりだったのに、、なんと、その場にM氏が偶然登場してしまい、試聴の結果、SBT−4SZを購入。CPP−2SZは後日追加しました。
電源タップと壁コンセント・プレート
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画像:http://www.audio-replas.com/より引用 |
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このコンビは強力でした。わたしが求めていた方向にぴったり。
何よりも、エネルギー感が圧倒的。低域も音像がしっかり。あの、私にとって(ひょっとしたらアートクルー常連にとって?)最大のタブー=『ナイアガラ』以外でここまで芯のエネルギー感を叩きだせるのは、このコンビのほかにそうはないのでは?
それと、空間がよく見えるようになります。空気がまるで初秋の朝のように澄んでいて、楽器の周囲とそれ以外のまわりの空気の区別がつくようになりました。音が生まれる瞬間、消える瞬間。オーディオ、いや、TERAにとっては最もおいしい瞬間ですが、この表現も見事。
このコンビの導入は、確かに、アンプをワンランク良くしたではすまないくらい、効果がありました。
電源ブレーカー

画像:http://www.cryo-at.com/より引用
先に書いたリプラス・コンビの導入のきっかけ、つまり、電源まわりを意識するきっかけになった製品です。
この製品の、私のシステムに対する効果を言葉で表現するのは、ほとんど不可能です。くわしくはアートクルーのホームページをどうぞ。強いていえば、
「アンプを買い換える(システムに文句を言う)前に、このブレーカーに交換しよう」
ということくらいです。(自分で簡単に取付けできます)
え?「電源タップもパワーアンプもすでに持っているから、必要ない」?・・・・・・・・・・甘い!
WATTGATE
WATTGATEがどう、というより、プラグとインレットを換えることで確実に音は変わるから、私はケーブルに既製のプラグやインレットは固定されていて欲しくありません。好みやシステムのレベルアップ、予算に応じて交換すればいい。
この分野には、今では(壁コンセントも含め)いろいろたくさんの製品が発売されているようです。選択肢が多いことは、いいことです。
WATTGATEにしたのは、村正の音の“温度”を上げたくてアートクルーに相談し、アドバイスに従っただけ。
結果は、芯がしっかりするだけでなく、音の粒もくっきり際立つようになりました。華やかというよりは、再生音に生命感をもたらす音だと思います。
アンプを買い換えて格上げするのとはおそらく全く違う種類の効果です。そういう意味では、プラグ、インレットの交換は、決してマニアックな人がやること、ではありません。
村正にとって、WATTGATEは黒幕みたいな存在です。目立たないけれど、実は、かなり決定的な影響を与えています。効果をはっきりさせるために、すべてWATTGATEでシステムは統一しています。
『電源まわりの部品を整備すること』の意味
以前、私のオーディオについての基本的な考え方を、『入り口から出口まで』と書きました。電源まわりの部品は、その入り口から途中にかけて、オーディオ専用ではない部品では決して補えない要素、それもオーディオでの音楽の再生に決定的な影響を及ぼす要素を担っている、と思います。
それだけではなく、これら電源まわりの部品は、本体機器すなわちアンプやCDプレイヤー、スピーカーでは及ばない範囲の働きをしているから、本体機器の実力を正当に引き出すためには、欠かせない。
ということはつまり、アンプやCDプレイヤー、スピーカーは、絶対になくてはならない部品であるのは当たり前ですが、それ以外の電源まわりの部品も、なくてはならないのです。
ただし、ここからが重要なのですが、部品である以上、本体機器と同じように、簡単に交換できるものでなければならない。交換がきかない、となると、わたしたちの選択肢がなくなってしまうからです。
更に、オーディオで音楽を楽しみ、音楽を味わうためには、本体機器同様、電源まわりの部品も、できるだけいろんな価格帯のいろんな製品があったほうがいい。それが実現できて初めて、いろんな人のいろんな好み、予算に応じたシステムが実現できるからです。(続)
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