村正試作1号」製作記
… by K.I.

システム構築編〜W 村正前夜5

プロのリファレンス

これもまた、アートクルーに通ううちに自然とわかったことです。

@いろんな演奏を知っていることの意味

プロは、オーディオをチェックする際に、必ず試聴に使用する演奏(定番)が、人によって決まっている。しかも、その演奏の内容、特に録音の特徴は、様々。音質は、素人の私が聴いてもびっくりするくらいにいい。でも、わたしの知らないCDばかり。。なるほど、これだけ幅広い演奏を知っていれば、いろんな基準でチェックできるわけです。加えて、山本さんなどは、新しく出たての自分が知らない演奏に関しては、とても好奇心旺盛。ますます、「手持ちのカード」は増える・・・
もっとも、いろんな音楽が好きだからこそ、とも言えるでしょう。
こんなショップにいつもいたら、自然と自分が聴く音楽も増える、というものです。他のお客さんが持ち込んだ演奏に気を惹かれることもあるし。
AMY・CDをプロショップで聴くことの意味

はじめ開店まもないころ、わたしもなんとなく、定番になっているCDはありました。でもその幅が、まだとても狭かったんです。でも、村正試作1号の音を仕上げていく過程で、わたしのCDのストックは、すさまじい勢いで増えていってました。スピーカーから出る音が良くなればなるほど、いい演奏は、ジャンルに関係なく、聴いていて面白いし、楽しいからです。
驚いたのは、この(村正前夜)時期、あまり音が良くなくて聴かなくなっていた、埃をかぶったCDをひっぱりだして聴いてみると、意外と、演奏内容がいいものが混じっていたこと。つまり、「このCDは音が良くない」と思っていたのは、自分の勘違いだったのです。

そこで、わたしは、むらまさの現状とアートクルーのスピーカーが、どこがどう違うのか知るために、お気に入りの演奏のなかで、「もっとこういう音が出るはずなんだけど、おかしいな、ほんとはもっといい録音なんじゃないかな?」と、『臭う』CDを、いくつか選んで、時間の許すときに聴かせてもらっていました。

そうすると、演奏のある一部分が、あきらかに、自宅では出なかったいい音がしたりするんです。ということは、その部分に関して、村正(繰り返しますが、このときはまだムラマサではありません)の方に問題がある、ということです。ここにきて、より真剣に、既製品の音を越えようと意識し始めたわたしにとって、当初からずっとB&W804を聴き続けていたことが、より大きな効果をもたらしました。自宅でちょっとわからなくなったら、そのCDを持ってアートクルーに行って804をじっと聴く。そうすると、鳴っている音の傾向が違っていても、答えが見えてくるような気がしました。答えを現実にするためのアプローチがわからなければ、話を聞く。その中にヒントが見つかるかもしれない。自分で感じたそのヒントが結果的に少しずれていたとしても、それはアートクルーにフィードバックできるので、失敗ではありません。むしろ、試行錯誤を重ねたときのほうが、より良い道に進むことができたと思います。

M氏ふたたび・・・

その前に、アートクルーの良心の象徴、山本さんの、ありがたいアドバイスに触れなくてはいけません。
(いや、別に下心があるわけではありません。冷蔵庫になにかお酒でも冷えていればそれで・・・)

ムラマサの感触が随分と良くなった頃、いい話が。それが、クライオ処理・電源ブレーカーでした。


画像:http://www.cryo-at.com/より引用

わたしも聞いた当初は、「ブレーカーなんて、そこまでする必要あるのかな?」くらいに思ったのですが、よく聞くと、一人で充分できる程度の作業ですむ。価格は安い。CD買うのとたいして変わらない。少しでもよくなるんだったら、と思って、電源タップがまだ買えなかった私は、早速交換してみました。

「一、一体、い、いままで、な、な、な、なにを、聴いてたんだあぁぁぁぁぁぁぁぁァァァァァァァァあ!」

こんなことなら、わざわざ本体の機器を買い換えてグレードアップする必要なんて、ないじゃないですか。でもすぐ、恐ろしくなりました。オーディオに対して気を使わない状態の電源まわりが、いかに機器の性能を阻害しているか。機器の性能を引き上げたのではない。もともとあった潜在能力が表にでてきたにすぎない。

わたしは、TERAというアンプを、その出力が20Wだったので、パワーのないタイプのアンプだと勝手に思い込んでいました。
とんでもない。断じて、そうではない。使い方次第。パワーの意味を、勘違いしていたのかも知れない。
以上、とってもありがたい、山本さんのアドバイス※1に関するお話でした。

さて、本題です。

この日も、わたしは山本さんと、なにかはなしていました。自宅で使っているタップが、かなり安い、AV用のものだったからです。
控えめな?山本さんはわたしと、「ハンターのタップは響きがいいですよ〜」とか、普通に会話。
とりあえず、リプラスのULTRA・SZ(コンセント用)をためそうかなー。
と、そこへ、出先から帰ってきたM氏がひょいと顔を出して、
「リプラス聴くんなら、こっちの方が傾向が良くわかりますよ〜」と
一言
「え・これ、借りてもいいんですか?」
M氏の手にあったのは、全然予定していなかった、同じリプラスでもこちらはずっしり重たい、電源タップ。わたしはまだこのときは、リプラスのタップなんて恐れ多い、と思っていたのでした。
でも、傾向がわかりやすいのなら、借りてみようかな。

ああ、なんて素直な私。。

で、持ち帰って、早速鳴らしてみました。

「なんじゃァこりゃァあぁぁぁぁぁぁぁぁァァァァァァァァぁぁぁぁぁぁぁぁぁァァァァァァァァァァ!」
「一、一体、い、いままで、な、な、な、なにを、聴いてたんだあぁぁぁぁぁぁぁぁァァァァァァァァあ!」

音のエネルギー感が、全然、別世界。しかも、SNが絶品。音が消える、あるいは生まれる様子がくっきり。
リプラス、安い、安過ぎる!いいアンプを導入するのと、変わらない。。
なぜみんな、このタップを使わないんだろうか?ほんとうに、このときそう思いました。


画像:http://www.audio-replas.com/より引用

M氏、あなどるべからず・・・・・・・・・・・・いや、あれはY氏とのコンビプレイ※2だったのか・・・・・・・・・・・。(続)

※1 ちなみに僕は”クライオ処理電源ブレーカーに交換すると、電子レンジで温めた料理が美味しくなる”という噂も聞きました。マジかい!(笑)
※2 ですね。(きっぱり)
… by 管理人